第118回 見た目が金槌の頭のような石
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最終更新日 2025年5月15日
この春、科学館に「玄能石」という石が寄贈されました。玄能とは金槌(ハンマー)のことで、金槌の頭に似ていることから「玄能石」と呼ばれるようになりました。ただし、玄能石という呼び名はこの石の愛称のようなもので、正式な鉱物名ではありません。玄能石は大部分が方解石という鉱物の小さな粒の集まりです。しかし、元から方解石として結晶したものではなく、イカ石が変化したものだと考えられています。イカ石は、比較的冷たい水の中でカルシウムと炭酸と水が結合してできる鉱物です。それが地層の中で変質して玄能石になったのです。
寄贈された玄能石は、東京都あきる野市で見つかったもので、何本かの玄能石が交差して星型になっているものもあります。
